ちょっくら、ギターのお話

久し振りにギターのお話です。

最近、店でよく弾いているのが1967年製ギブソンJ-45(ADJ)。
ギブソンはかなりいい加減な会社でシリアルナンバー(製造番号)が時期によって重複していたりします。
このギターのシリアルは309XXXなんですが、309の並び番号は1965年と1967年に使われています。
どちらか分からない・・・しかし、ネックの形状で区別が付くのです。
60年代に入ってからネックが細くなる傾向にあったのですが66年に一気に加速し超細身のナローネックと呼ばれるものになります。
したがって、ナローネックであるこのギターは1967年製ということになるわけです。
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ボティトップの色はビンテージサンバーストと呼ばれる焦げ茶から薄茶(元はもっと黄色っぽい)のグラデーションがかかったもの。

J-45が生まれたのは1942年。
ダークウォールナットステインフィニッシュのものだったそうです。(僕は見たことありません)
機種名のJは「ジャンボ」を意味します。
それまで主流だった細身で小型のパーラーギターに変わるものとしてギブソン社が制作したJumbo(1934~36年)、J-35(1936~42年)の後継機として誕生します。
そして、第二次大戦後の1947年、ナチュラルのJ-50が発売されます。
ナチュラルは板の木目をそのまま見せるわけですから、この頃から木材の不足が解消されたことが分かります。
J-50はJ-45とまったく同じですが、ナチュラルにしたことで差別化するためにJ-50となりました。

1956年にサドル(画像の白い棒状の部分)を上下出来るアジャスタブルブリッジ (ADJ)が採用されます。
これによって弦の高さを容易に変えることが可能になりました。
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サドルの両側に付いているネジを回すことによって弦の高さを調節出来るわけですが、この仕組みについては賛否両論があります。
弦の振動をそのまま伝える従来方式に比べアジャスタブルブリッジの干渉によってサスティーンが少なくなるので綺麗に伸びる音は生まれず荒くがしっとした感じの音になります。
その素朴な音を好む人もいれば、マーチンのように綺麗に伸びる音を求める人もいるわけで好みが分かれてしまうわけです。

個人的には弾く曲によって使い分けをすればいいかな?という感じです。
現在、店にはこのギターとマーチンの1979年製D-35がありますので弾き比べをするとその違いがよく分かります。
どちらも同じ弦(ダダリオ・フォスファーブロンズ・ライトゲージ)を使用していますので違いがはっきりします。
ストロークを多用するのであればJ-45、フィンガーピッキングが主体であればD-35。
また、フォークソングのような曲であればやはり王道のマーチンを、ブルーズやロックっぽいものであればギブソン。
そんな風に使い分けすればいいのでは、と思います。

「そんなにいろんなギターを持っていてどうするの?」
などと、よく聞かれたりしますが、今書いたようにそれぞれの曲に合ったギターの音色を求めるとどうしても本数が増えてしまうわけです。
エレクトリックであれば、一本のギターでエフェクターを使って様々な音を作ればいいという発想もありますし、アコースティックでもやはりエフェクターで音を変えて使えばいいという発想があります。

しかし、そのギターの音が気に入っていてその音をそのまま出したい場合にはエレクトリックでもアコースティックでもエフェクターを使わないで出音したいと思ってしまうわけです。
で、曲によって音色を変えたい・・・
そうすると、どうしても何本もギターが必要になるという困った状態が生まれるわけですね。
プロでもないのにそんなところにはこだわってしまうという・・・
損な性格に生まれたものです(^@^)

※一つのギターの歴史を調べるといろいろなことが分かってきます。
ギターをどう使うかはその人の自由ですが、ちょっと歴史なども調べるとそのギターに愛着も沸いてくる気がしています。

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by ma.blues | 2011-12-16 23:38 | その他 | Comments(0)  

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