人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大飯、志賀両原発の下に活断層

志賀・大飯原発、活断層有無の調査指示…保安院(読売新聞)
 経済産業省原子力安全・保安院は18日、北陸電力に対し、志賀原子力発電所(石川県)について活断層の有無を調査するように指示した。

 17日に開かれた保安院の意見聴取会で1号機の建屋直下に活断層がある可能性が高いことが示され、国が1980年代に行った安全審査で見落としがあった疑いも指摘されている。25日までに北陸電力に調査計画を提出させる。

 保安院は、関西電力大飯原発(福井県)の敷地内の断層(破砕帯)についても、活断層かどうかを調べるよう関電に指示した。

 志賀原発は1、2号機ともに再稼働の条件となるストレステスト(耐性検査)の1次評価を提出済みだが、保安院の森山善範・原子力災害対策監は18日の記者会見で「調査結果がまとまるまで再稼働は困難だ」との認識を示した。保安院は、これまで長年、見落としが続いた経緯も調べる。

と、読売の記事ではかなりさらっと書かれているが、実際は専門家たちの意見はかなり辛辣だった。

大飯原発、断層調査不可避 専門家から要望相次ぐ
(中国新聞)
 原発の敷地内にある断層の活動性を検討する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議が17日開かれた。関西電力大飯原発(福井県)の破砕帯と呼ばれる軟弱な断層について、専門家から「活断層の可能性を否定できる情報が出されていない」として現地調査を求める意見が相次ぎ、調査が避けられない状況となった。

 関電の担当者は「指摘の内容を踏まえて検討したい」と答えたが、保安院は「専門家の意見は極めて重たい。速やかに対応方針を検討する」とした。
 問題の破砕帯は「F—6断層」と呼ばれ、東洋大の渡辺満久わたなべ・みつひさ教授(変動地形学)らが6月に「近くの活断層と連動して地表がずれる恐れが否定できない」と指摘していた。
 この日の会議で、保安院は、3、4号機増設時の安全審査に使った資料や、最近になって関電が新たに提出した破砕帯の写真を示し、専門家の意見を聞いた。

 写真は破砕帯を確認するために掘られた試掘溝の中で作業している場面などで、破砕帯の状態が分かりづらく、専門家からは「全体像が分からない。資料の提出にかなり問題がある」「なぜ(分かる)写真を保存していないのか」と、関電の姿勢に批判が集中。

 「これ以上の説得力のある資料は期待できない。(活断層かどうか)判断できる調査が必要だ」との意見が相次いだ。

 大飯原発は3号機が今月1日に運転を再開、4号機は18日に再開する予定。
 17日の専門家会議では北陸電力志賀原発(石川県)1号機の直下にある断層についても、現地調査の必要性を議論する。

しかし、経産省の牧野聖修副大臣は19日に大飯原発であった政府、関電、地元自治体の意見交換会で「活断層ではないのだろうが、念を入れて安全のために再調査したい」とこともなげに話している。
藤村官房長官も「(活断層の)活動性を否定するため、念のため直接、確認する必要がある」と述べている。
また、関電社長八木誠(電事連会長)は20日の記者会見で、経済産業省原子力安全・保安院が断層の追加調査を指示したことについて「再稼働を止めるなどの影響はない」と述べた。「あくまで念のための調査だ。国も再稼働のスケジュールに影響を与えるものではないと判断している」と強調した。(日本経済新聞)

結局、専門家からの指摘を受けても自分たちの判断で稼働は問題ないとし、再調査にしてもアリバイ的にやるに過ぎないだろう。
基本的におかしいと思うのは、専門家からの指摘を受けて調査をする場合、なぜ電力会社にやらせるのか?
問題あることが分かれば原発を止めなければならないわけだから、虚偽の調査結果を提出することは当然予想出来る。
第三者機関による調査を必要とするものであり、既得権利を持つ電力本体に調査を任せるべきではなかろう。

まぁ、経産省の再稼働ありきの発想や判断は電力の意向(経済界の意向)を受けてのものだから、第三者機関に調査を依頼することなどあり得ないのだろう。
志賀原発に関しては言及せず大飯原発についてだけ言及していることでもそれは分かるだろう。
「本当に危険かどうか」といったことはもはや問題外という態度だ。
原発自身の危険性やそれを取り巻く環境の危険性などについて真剣に取り組む姿勢などみじんも無い。
彼らにとって必要なことは「経済効率」のみだ。

それにしても、建ててから何十年も経って活断層がどうのこうのって話になること自体おかしいと思うのだが。
いかに、ずさんな(あるいは恣意的な)調査結果でもって建設されて来たかが分かるというものだ。

※店へのアクセス、ライブスケジュールなどは右メニューの「カテゴリ」からご覧になれます

by ma.blues | 2012-07-20 17:29 | 原子力関連  

<< 盛岡での抗議行動第一弾 盛岡でも抗議行動開始(?) >>