映画監督若松孝二死去
若松孝二監督が死去 12日に車にはねられ入院…(スポニチ)
報道では確か「命に別状はない」とされていたが、実際には救急搬入された時点で腰の骨は砕けており、すぐに意識不明状態となりそのまま息を引き取ったということらしい。
農業高校中退し上京後、映画界へという異色の映画人。
ピンク映画界で活躍したのち「若松プロダクション」を設立し、足立正生などの映画監督を輩出して来た。
また、大島渚監督の作品「愛のコリーだ」ではプロデューサーを務めている。
2010年のベルリン国際映画祭では「キャタピラー」で主演の寺島しのぶが最優秀女優賞を受賞した。
今年5月には「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」がカンヌ国際映画祭で「ある視点部門」で公式上映され好評価を受ける。
今年6月には「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」の盛岡での上映時に盛岡を訪れ、観客とディスカッションをしていた。
残念ながら、私は行くことが出来なかったが、どんな質問にも真摯に答えていた印象を多くの人が語っていた。
実は、もう30年ほど前になると思うが、ある仕事を彼と一緒にすることがあった。
なぜか、私は「カメラマン」という仕事で参加したのだが。
彼の映画はほとんど観ていたが会うのは初めてだった。
強面する外見とは違って、非常に穏やかな雰囲気を持った人だった。
指示などはきちんとするが、頭ごなしに指図することはまったくなく、おそらく映画製作の現場でも同じようにしているのだろう、と想像出来るものであった。
若干、話をする機会もその時にはあったが、終始穏やかな物腰で拍子抜けするくらいだった記憶がある。
それ以来、会うこともなく6月の上映の際に会えるのを楽しみにしていたが、結局都合が付かず会えなかった。
今となってはそれが何とも悔しい。
もっともっと映画製作をして欲しい監督だった。
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by ma.blues | 2012-10-18 19:31 | その他