やもと問唔さんのライブがありました

急遽、ライブが決まった「やもと問唔」(やもともんご)さんのライブが20日(水)にありました。
宣伝も行き届かず集客が心配されましたが、なんとか集まってくれました。
初めてライブに来てくれた方もいて本当に感謝感謝です。
b0169403_1819386.jpg

千葉県出身で九州在住ということでしたが、学生時代に福岡へ行き、その頃から歌い始めたそうです。
あるライブハウスのオーディションを通りシンガーソングライターの道を進んで来たそうです。
九州博多は音楽人にとって激戦区ですから、そこでのオーディションに通れば実力を認められたことになります。
事実、彼の歌もギターも水準以上のもので人を惹き付ける要素をいくつも持っています。
Youtubeで彼の演奏は聴いていましたが、実際に生で聴くとその実力がよく分かりました。
声量も声の伸びも水準以上、ギターの技術も様々な奏法を身につけていることを窺わせました。

歌詞内容も浮ついたものではなく自己満足的私小説風でもなく、言葉に意味を持たせていることは歌を聴いているだけで伝わってきます。
いつも思うのですが、こうして全国を股にかけてまるで巡業旅のように回っているミュージシャンに共通するのは自身の深層心理を比喩的な言葉で表現したり、人との繋がりの大切さを大げさな言葉でなく表現していることです。
一カ所に留まって生活していると、ともすればマンネリ化しがちですし他者との関係性を真剣に考えなくなりがちです。
常に移動を繰り返し様々な人と出会う彼らにとって、そうして出会った人たちはまさに宝物的な存在なのだと思います。

むろん、自身の弱さを表現していることもありますが、決して卑下せずそこから這い上がろうとするバイタリティを感じます。
出会った人たちとの関係性の中から生まれて来た曲もあるでしょうし、そうした人たちに伝えたいことを歌った曲もあるでしょう。
様々な視点から世の中を見ることが出来るようになるのは旅をしているからなのかもしれません。
もっとも、やもとさんは「僕は旅は出来ないです。僕がやっているのは移動です」と言っていましたが、それは彼独特の捉え方で移動せず暮らす人間から見れば、それもまた旅なのだと思います。

ただ、想像力という面で捉えれば「定住していても旅は出来る」と言えます。
人の痛みや悲しみ、苦しみなどはその場にいなければ感じることが出来ないのではなく、想像力によってそれらを自身の中に取り込むことが可能だと考えるからです。
つまり、旅は移動を伴わなくとも出来るものでそれを想像力で意識的に行なうことから様々な人たちと繋がることが出来るのではないかと思います。
やもとさんのように旅先で歌い続ける人々は言わば「語り部」的な存在なのでしょう。
彼らの言葉に触発されて何らかのことを考え始める人も多いでしょうから。それは彼らが意識するとしないとに関わらず生まれてくるものだと思います。

一つ書き忘れていました。
彼の歌唱法が妙に昭和を感じるもので不思議な気分になりました。
昭和と言っても中期頃の歌唱に近いものを感じました。
意識的なのか自然とそうなったものなのか聞くのを忘れてしまいましたが。
お近くに彼が来た時には是非聴いて下さい。
楽しさともの悲しさと懐かしさが同居したような彼の歌声はきっと心に残ると思います。
[PR]

by ma.blues | 2015-05-25 18:58 | ライブ報告 | Comments(0)  

<< 6月のライブスケジュール 5月のライブスケジュール追加あります >>