2012年 09月 05日 ( 1 )

 

電事連、電力総連、日商、経済同友会などが原発ゼロに噛み付く

総選挙が取沙汰され出した途端に原子力利権グループが動き出した。

電事連「原発ゼロの悪影響」 民主議員に根回し進める
(朝日新聞 2012年9月4日20時58分)
 政権による新しいエネルギー政策の取りまとめを控え、電力会社でつくる業界団体「電気事業連合会」(電事連)は「原発ゼロ」にした場合の悪影響をまとめ、民主党議員に根回しを進めていた。その内容は、政権がまとめた「原発ゼロの課題」と同趣旨のもの。国民的議論を経て打ち出す新しいエネルギー政策に、「原子力ムラ」が影を落としている。
 関係者によると、電事連による働きかけは、党のエネルギー・環境調査会の議論が本格化した8月末ごろにあった。
 電事連は、全国の原発から使用済み核燃料を集める再処理工場を抱える青森県との関係を指摘。原発ゼロになって核燃サイクルの必要性がなくなれば、「青森県が使用済み燃料の返送を要求」とし、原発の燃料プールは満杯になって「全原発が即時停止」せざるを得なくなることを「直近の影響」として強調した。政権がまとめた「課題」でも、青森県の理解と協力が得られない場合に「『即時ゼロ』となりうるリスク」と記している。


「脱原発」は支援せず=候補者に踏み絵−電力総連(時事通信 2012/09/04-19:06)
 電力業界の労組で構成する電力総連の種岡成一会長は4日、名古屋市内で開催した定期大会のあいさつで、「引き続き原子力発電がわが国の基幹電源の一翼を担っていくのが現実的な選択」との認識を示すとともに、「私たちと考え方を異にする議員、候補者を支援することは組合員の理解が得られない」と述べた。
 同総連内では、東京電力福島第1原発事故を受け政権内で高まっている「脱原発」に対し、労働環境を脅かすとの指摘が多い。このため、今秋以降に行われる総選挙や来夏の参院選を念頭に、脱原発を目指す候補者に主張を続けるのか、選挙支援を選ぶのか「踏み絵」を迫った形だ。


日商会頭、原発ゼロの再検証要求=「反対不変」と同友会幹事(時事通信2012/09/04-19:21)
 政府が原発依存度ゼロを検討していることについて、日本商工会議所の岡村正会頭は4日の記者会見で、将来の原発ゼロは技術者の喪失や代替エネルギーの価格高騰に直結するため「即時ゼロに等しい」と強い懸念を表明した。その上で、原発ゼロを前提とした経済成長や電気料金の見通し、再生可能エネルギーの実現性などについて「もう一度検証してほしい」と訴えた。
 経済同友会の長谷川閑史代表幹事も同日の会見で、「経済に悪影響を与えず、国民生活をきちんと維持できることを検証、分析して説明するのは、政府としての責任だ」と注文。電力の供給不足や料金上昇につながる恐れを踏まえ、「原発ゼロ反対の立場は変わらない」と述べた。


原発がなくなると既得権益が失われる彼らは見境なく根拠のない論理で原発ゼロを批判している。加えて、電力総連は原発ゼロに賛成する議員に対しては「次の選挙で支持しない」などと恫喝までかけている。
むろん、電事連、日商、同友会なども同一歩調であることは疑うべきもない。

電力総連は各電力会社労組の集合体である。
電力総連ホームページ
彼らは「地球を救うCOCOちゃん運動」なるものを提唱し、節電・エコキャンペーンを各電力で行なっている。
しかし、原発の危険性やその非経済性については何ら触れることなく産業界(使用者)に追随し、「労使共同による取り組み」まで行なっている。
簡単に「御用組合」と切り捨ててもよいが、こと原発に関して自らの依って立つ位置を推進にしか見出せない組合が本当に組合員のためのものなのか?
各構成員は真剣に考える時期に来ているだろう。


地球規模での放射能汚染を引き起こした福島第一原発事故を経験してもなお、彼らは自らの既得権益にしがみつこうとしている。
彼らがその利権を得ることでどれだけの人々の生命財産が失われていくのか。
「ご都合主義」などと言ってはいられない。
彼らの組合としての行動が多くの人々の生活を脅かすのだ。
構成員には電力総連から脱退し、新たな反原発労組を立ち上げることを望む。

一方、「脱原発法制定全国ネットワーク」は2025年度までの出来るだけ早い時期に脱原発を実現する基本法案を公表し今国会中に提出することを目指している。

25年度までに脱原発を 全国ネットが基本法案(共同通信 2012年9月 4日)
 宇都宮健児前日弁連会長やルポライター鎌田慧さんらが代表世話人を務める「脱原発法制定全国ネットワーク」は4日、衆院議員会館で集会を開き、2025年度までのできるだけ早い時期に脱原発を実現するとした基本法案を公表した。
 今国会中の法案提出を目指し、各会派に賛同を呼び掛ける。
 基本法案は「原子力発電は、潜在的な危険性の著しい高さにおいても、放射性廃棄物の問題においても、信頼性及び安全性が確保されたエネルギーではない」と指摘。
 脱原発を推進するために政府は基本計画を定めなければならないとし、計画の具体的な内容として原発の新・増設を認めないことや運転期間を例外なく40年までとすることを求めている。再生可能エネルギーの拡大や、使用済み核燃料の再処理廃止も盛り込んだ。
 集会には菅直人前首相ら国会議員約40人が出席。菅氏は「趣旨、内容には全面的に賛成だ」と述べた。鎌田さんは「意見の違いを乗り越えて国会に提出し、それを足掛かりにして脱原発の運動を広げたい」と訴えた。


原発問題は単なるエネルギー問題ではない。
それは「核兵器と差別の間で常に揺れ動いている幽霊のようなものだ」
日本の原子力発電開発は1950年代に始まったが、それは原爆による日本の「核アレルギー」を払拭するためのものだった。
長くなるので以前に書いたブログ記事を参考にして欲しい。
「原子力(核)の平和利用」に暗躍した男たち
つまり、「核の平和利用」という美辞麗句によって日本国民を愚弄し、産業が少なく人口の少ない地域を差別感情丸出しで丸め込み原発建設を繰り返して来た。
そこには「エネルギー問題」など一切ない!
あったのは、旧財閥を中心とするのちのゼネコングループの利権とその周りにへばりつく政治屋たちの癒着構造のみだ。

現実を考えてみて欲しい。
「電力の30%を原子力発電所が賄っている」という大ウソ。
本当に30%も賄っていれば、ほとんどの原発が停まっている今、いくら火力を再稼働しても産業のほとんどすべてが影響を受け操業さえままならなくなるはずだ。(ほったらかしにされていた火力発電所の多くは再稼働後にあちこちで不具合が起きている)
彼らもそれ以上の嘘をつけないのか、電力不足の数字をごまかしていたのだ。
ところが、夏場のそれぞれの電力会社の電力不足を単純に足し算すると30%など優に超えていた。
総電力の半分以上が不足している計算になるが、そんなことにはおかまいなしで電力不足を声高に叫び国民を恫喝し続けている。
結果、たいした電力不足も起こらなかった。
これだけでも、原発問題はエネルギー問題ではないことが明らかだ。
福島第一原発事故後、この「電力の30%」キャンペーンはテレビから一切消えた。
「原発はクリーンで安全な電力源」キャンペーンも消えた。

今、福島を差別の片隅に追いやろうとする行為はそうした原子力行政によって引き起こされた更なる差別であり、弱者を見殺しにするエゴイスティックな「安全論」がちまたに氾濫している。
反原発を言う時、何に対して反を唱えているのかをはっきりさせなければならない。
それは人の生き方そのものを問うものであり「改善策」などといったもので解決出来るものではない。
根本原因を看破し抜くことが重要になる。

※店へのアクセス、ライブスケジュールなどは右メニューの「カテゴリ」からご覧になれます
[PR]

by ma.blues | 2012-09-05 22:40 | 原子力関連 | Comments(0)