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12月のライブスケジュール

今年最後のライブスケジュールです。

12月2日(日)  pm8:00~
「原田K介ライブ」〜from 東京
オープニングアクト:佐藤淳一
主に関東で活動している原田K介くんがやってきます。
先頃の「中津川べりフォークジャンボリー」にも出演しました。
ちょっと骨太でウイットに富んだ歌詞を飄々と歌います。
オープニングは先日、クロスロードでライブをやった佐藤くんが買って出てくれました。
チャージ1500円(ドリンク別500円)

12月8日(土)  pm8:00~
「ジャンゴ」(遠藤翔太、遠藤泉)
もう当店ではお馴染みの親子のデュオです。
親子ながら妥協を許さないミュージシャン同士といった感じの態度が非常に好感を持てます。
翔太くんのオリジナル曲は独特の雰囲気を持っています。
ぜひ、ご来店を。
チャージ1500円(ドリンク別500円)

12月9日(日)  pm7:00~
「セッションナイト」
何でもありのセッションナイト。最近はどうも集まりが悪いです。
お気軽にご参加を。
チャージ1000円(ドリンク別500円)

12月16日(日)  pm5:30~
「年末年忘れパーティ」
呑んで歌って演奏して。
pm5:30からですので十分に時間はあります。
ゆっくりと楽しんで下さい。
料金3500円(ノンアルコール2000円)、飲み放題料理付き

さて、今年もこれらのライブでおしまいです。
中旬でライブはなくなってしまいますが、年末近くに急にライブが入ったりする可能性もあります。
その時にはブログでお知らせしますのでチェックしていて下さいね。

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by ma.blues | 2012-11-29 01:35 | ライブスケジュール | Comments(0)  

二つのライブ報告

最近(いや、昔からか?)、どうもサボリ癖が・・・
あれをやらなきゃ、これをやらなきゃ、いろいろあるのだがどれも後回しにしてしまう。
しかし、飲み会の約束だけはさぼらずに守ってしっかり呑みに行ってしまう。
う〜ん・・・・・いったいなぜ???

というわけで、先週末にあったライブ二つをまとめて報告することにします。
24日(土)は「宮西計三ライブ」
画家であり漫画家であり朗読パフォーマーでもある宮西さんのライブでした。
人相風体などは写真やYouTubeなどで知っていたので会った時も初めてとは思えなかった。
むしろ、その風貌は僕にとってどこか懐かしいものでした。
『こんな人、いっぱい居たっけ』
話口調もその内容もかつて周りにいた連中とさほど変わらない。
というより、自分もそんな人間の一人だったのだろうということなのだが。

バックには今回の企画者でもあるOnnykがベースを担当、佐藤陽子がギターを担当した。
ギターサウンドはかなり機械的に音質が変えられているが全体のサウンドとしてはかつてを彷彿とさせるものだった。
嫌いじゃない。むしろ、好きな部類のパターンではある。
しかし、かつてに比べたら一曲の長さが気になってしまう。
30~40分は平気で演奏されるパターンだが、かつては気にならなかった。
今は・・・・・どうも長過ぎて疲れてしまうことが多い(笑)

演奏と一体化出来ないとこの手のものはむしろ苦痛に思う人も多い。
自分は? 苦痛とまでは思わないが、もう少し短くていいかも、と思ってしまう。
これは劣化なのか進化なのか???
ま、どちらでもないだろう。
きっと、もっと好みの音楽があるからそこまでは入り込めないだけなのだと思う。
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「あの時代」を生きてしまったから、そして「あれらの音楽」を聴いてしまったからこんなことを書いていられるのかもしれない。
当時は周りと同化することが目的化されていたのかもしれない。
自分の中にある違和感を制御して周りと同化し、その状況を受け入れる。
そんなことを無意識にあるいは意識的にしていたフシもある。
そのことで自身のアイデンティティを確認していた気がする。

ん?
ほとんど独り言になってしまった。

25日(日)は「三浦照夫、佐藤淳一ツーマンライブ」

前日とは打って変わって演歌調ありフォーク調ありポップスあり童謡あり・・・
佐藤くんの言葉を借りれば「好きな歌を好きなように歌う」ライブでした。
これはこれで僕は大好きなんです(笑)
もともとジャンルなどにこだわって来なかったですし、いろんな音楽がごった煮のように登場して来るのって楽しく思えるんですね。
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三浦さんは以前からオリジナルを作っていてライブでも披露してくれます。
歌謡曲に近い作りなのですが耳障りのよいすっと入って来るタイプの曲が多いです。
彼の性格と言うか優しい心根がよく出ている曲だと思いますし感心しています。
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佐藤淳一くんは先日行なわれた「中津川べりフォークジャンボリー」に出演しました。
で、僕は彼のサポートでギターを弾いて来ました。
(ちょっとしょぼいギターになってしまって彼には申し訳なく思っていますが)
いつも「聴かせる歌」が多く声の奇麗さもあって女性ファンは多いのです。
この夜は彼が生徒たちと一緒に歌うために作ったという「ネズミの歌」(だったっけ?)も披露されました。
(彼はさる学校の教師をしていて文化祭では生徒たちとのコラボをよくやっています)
もう一曲、今年の文化祭で使われた歌も披露されました。
こちらは「走れメロス」のメロスをモチーフとした歌でした。

どちらも佳曲と言える出来によいものでもう少し手を加えれば完成度もかなりアップするのでは、と思える歌です。
二人とも、このようにオリジナル曲を作っています。
それぞれがそれぞれの人間性が表れた曲を作っているので本当に感心します。
こんな風に音楽を楽しんでいる人たちが全国にはいっぱい居るでしょうね。
この店にも彼らのような人たちがもっともっと来て欲しいと思っています。

有り難いことに彼らのライブの時はいつもほとんど満席。
彼らが一生懸命お客さんを連れて来てくれています。
そして、皆さん楽しんで帰ってくれています。
こういう雰囲気になるライブってなかなかないので彼らは非常に貴重な存在なのです。

彼らとは年に数回お寺さんでのライブでも一緒にやっています。
次回は来年1月20日(日)に行なう予定です。
こちらもぜひ、よろしくお願いしますね。

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by ma.blues | 2012-11-27 22:09 | ライブ報告 | Comments(0)  

お客さん少なくて残念・・・・・フロムソウルのライブ

17日(土)のライブはフロムソウルでした。
ソウルフルなボーカルの生内(おぼない)くんと彼を支えるアコスティックギターのコースケくん、サックスの中村さん、そして紅一点のケイコさん。
それぞれが個性的でなおかつ変則的な編成のグループですが、リズムセクションが居なくてもグルーブ感を作り出す連中です。
そのサウンドの要はギターのコースケくんですが、彼のアレンジ能力がバンドの色を決定しているように感じます。
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この夜は残念ながらお客さんが少なく、彼らには悪いことをしました。
まぁ、冷え込んで雨も降って、と条件は悪かったのですが彼らの音楽はもっと多くの人たちに聴いて欲しいものです。

つい最近、紫波町(メンバー二人は紫波町出身)に新しく出来た「オガール紫波」のホールでライブをこなしたばかりでしたが、評判は上々だったようです。
盛岡でも出演機会を増やしたいと考えていますが、それぞれ忙しくてなかなかスケジュールが合わないのが現状です。
彼らはオリジナル曲も持っていて、アレンジ方法がカヴァー曲と同じですので違和感なく聴けます。
どこかで見かけたら、ぜひ聴いてもらいたいグループの一つです。

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by ma.blues | 2012-11-23 18:59 | ライブ報告 | Comments(0)  

本物を観た・・・・・龍之介ソロライブ

報告がメッチャクチャ遅くなりました。
11月4日(日)にやった「龍之介ソロライブ」の報告です。

メールでやり取りしていて非常に礼儀正しい人だと思っていましたが、実物もその通りでした。
しかも、写真よりもいい男(笑)
う〜ん、これじゃあ、女子が夢中になるのもしょうがないな。
しっかりと地に足をつけて活動している感じがありありと分かるタイプのミュージシャンでした。

セッティング時のサウンドチェックも念入りでしたし、妥協しない姿勢が素晴らしい。
それはライブの時にも感じられました。
おそらく、本人的にはまだ不満足な部分もあるのでしょうが、聴いている側からすればまったくそんなことは感じませんでした。

二部構成で約二時間の予定でしたが、ラスト近くで松本哲也くんの「乱入」(笑)がありけっこう延びました。
しかし、最後まできちんとした演奏で久し振りに本物を観させてもらったという感じです。
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予約時点ですでに満席状態でしたので、テーブルを二つ外に出すという荒技で何とかしのぎました。
女性客が圧倒的に多かったのも特徴です。
この店、女性客が少ないですからねぇ・・・
遠くは千葉からの追っかけさんなども居て、すごい人気です。
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「松本哲也乱入の図」(笑)
ローリングストーンズが大好きだという龍之介くん、ミックとキースのようなスタイルで。
哲也くんは龍之介くんの書く歌が大好きなようでほとんど一緒に口づさんでいましたね。
彼もメジャー再デビュー決定。
もう一度、頑張って欲しいものです。

龍之介くんはまだツアーを続けています。
明日17日(土)は旭川「アーリータイムス」
ラストは23日(金)、東京・下北沢LOFTです。
どこかで、彼のライブ告知を見たらぜひ一度観て下さい。
きっと、感動しますよ。

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by ma.blues | 2012-11-16 22:29 | ライブ報告 | Comments(0)  

11.11脱原発サウンドデモ@盛岡

10時より岩手公園石垣前に集まり、市内繁華街などをデモ行進。

デモ前の集会には福島県二本松市から佐々木るりさんが参加され、原発事故当時の生々しい状況やその後の市内の汚染状態などが報告された。
一時期、新潟へ避難していたそうだが二本松へ戻ることを決意。
避難先へ感謝の言葉を伝えると同時に
「福島へ遊びに来て下さい」「おいしい桃を送りますね」
口をついて出そうになった言葉を飲み込んだと涙ながらに語られていた。

美しい自然やおいしい食べ物をそのまま受け取ることが出来なくなってしまったことで大きな衝撃と深い悲しみが彼女を襲ったことは容易に想像出来る。
事故当初、何ら正確な情報を住民に与えず、その後の報道などでははっきりとは言わないが「安全である」かのような情報を垂れ流した。
しかし、現地では現実に起こっている悲劇を信じられず、また知識の乏しい放射能汚染の恐怖に毎日さらされていたのだ。
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集会冒頭で呼びかけ人が発した「うしろから脱原発行動を引っ張る人がいる」とは、そうした福島の人々の苦悩を無視して「福島にはもう人は住めない」とか「あんなところに子供を居させるのはおかしい」などと言う人々のことを指している。
福島のみならず、多くの地方の生産者(農業、林業、漁業、畜産業など)もまた、放射能汚染との闘いを強いられている。
手塩にかけて育てた生産物が無惨に処分されていく。
そうした苦しみをなんら理解しようとせず、ただ持論のみを発する。
それがどれだけ彼らを追いつめていることか。

脱原発とは単に原発を無くすことだけではない。
苦しみを持った人々の気持ちをいかに理解し共に生きていくかを問う闘いでもある。
そして、生活の形を今とは変えていく、言わば「文化の闘い」でもある。
莫大な資金をつぎ込みかけがえのない自然を破壊し人々を傷つけ苦しみを与え続ける原発。
行き場のない核のゴミが増え続けている今、すべての原発を即時停止し廃炉へのロードマップを作るべきであろう。

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by ma.blues | 2012-11-11 12:42 | 原子力関連 | Comments(0)  

一週間振りの金曜デモ

先週はお客さんの予約があって金曜デモに参加出来なかった。
これで皆勤賞は逃したが、持続することが大事だから出れない日があったとしても続けて参加しようと思う。

今日の参加者は約80名。
先週もそのくらいだったようだ。
寒くなるにつれ、参加者が減るだろうことは予測出来ていたが、それでも80名も来ている。
一時は11月から月一回にしようという声もあったが、毎週やることになったようだ。
やはり、やり続けることに意味があるのだから、それはいいことだと思う。

盛岡の冬はかなり寒いし道路も凍る。
日によっては大変な時もあるだろうけど、やっぱり続けていかなくっちゃね。
下のブログを見てもらえたら画像が出ていますが、脱原発風船を寄付してくれた方がいたそうで今日のデモでお披露目。
また、提灯も何個か持って来てくれた人もいました。
有り難いことです。

盛岡金曜デモ


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by ma.blues | 2012-11-09 20:09 | 原子力関連 | Comments(0)  

「ジョン・ケージ生誕100年」企画の報告

11月3日(土)に行なわれた「ジョン・ケージ生誕100年」企画[Return of John Cage]のレポートを参加者・演奏者の一人であるONNYK氏に書いていただいた。
長文ですが中身の濃い内容です。ぜひ、お読み下さい。
なお、当日はONNYK(eg)、アトム(sax)、ニコレッタ(viola)による演奏も行なわれました。

アメリカの作曲家、ジョンケージは1912年9月5日に生まれ、 1992年8月12日に亡くなった。生誕百年かつ初来日の1962年から半世紀経った今年、貴重な秘蔵音源がCD化された。初来日時のコンサートライヴ録音が、3枚のCDほか写真集などにまとめられ、リリースされた。この快挙を成し遂げた日本のショップ/レーベル「オメガポイント」の代表、酒井助六が盛岡でケージとその周辺について紹介するという企画がもたれた。


「ジョン・ケージ生誕100年 & 初来日50周年記念〜60年代実験音楽を中心に」と題しているので、ケージだけでなく色々な音楽を紹介すると酒井氏は語り始めた。

まずは終戦直後の欧米の前衛音楽の動向と日本の状況を。

ヒトラーが大好きであったワーグナーに代表される情動的な音楽を否定し、論理的な作曲方法こそが尊重された。メシアンは音楽のすべての要素を論理的に制御した器楽作品を発表した。シュトックハウゼン、ブーレーズもこぞって行ったがこうしたセリー手法は行き詰まりを見せ数年で衰退して行った。ドイツでは楽器ではなく、すべて純粋電子音で要素を作ろうとしたアイメルト、ケーニヒなどがいた。一方フランスのシェフェール、アンリは身近な音を録音し、テープによって加工するミュージック・コンクレートを提唱し、実践した。

日本でもNHK電子音楽スタジオができ、武満徹、湯浅譲二らはすでに50年代初頭から、電子音楽や多様なスタイルの実験的作品を手がけていた。

ヨーロッパが前衛音楽を主導していたころ、アメリカでは前衛的な音楽をやる作家は極めて少なかった。根底にヨーロッパへのコンプレックスがあったが、何人かの作家はさまざまな試みを行ってきた。特殊な音階の音楽とそれを演奏するための自作楽器を多数製作したハリー・パーチ、ピアノの弦を直接いじって音を出す作品を世界で初めて作曲したヘンリー・カウエル、サイレンなど騒音を取り入れたエドガー・ヴァレーズ(ザッパの終生のアイドルだった)など。

そしてケージは、歴史の拘束のないアメリカでこそ、自由で実験的な芸術が可能であるとし、様々なアイディアを生み出した。ピアノの弦の間にボルトや木片などを挟み、パーカッションのような響きにしてしまうプリペアド・ピアノ。演奏者はいるが、全く音を出さない曲「4分33秒」。演奏会場で直接電子的操作を行うライブ・エレクトロニクスの実践。作曲を恣意的操作から開放し、コイン投げなど偶然に任せる不確定性音楽の提唱などである。

彼の作曲法は、音楽界よりも前衛芸術全般に多大な影響を与えた。ケージの言う「実験」とは「結果が予想できない行為」であり、60年代のハプニングやパフォーマンスという表現に発展していった。

とくにデザイナーだったジョージ・マチューナスが1961年に提唱した「フルクサス」という美術・音楽・詩・映画などの実験的作家による、緩やかに連帯した組織は、その後の芸術への影響が大きかった。日常生活を芸術的意識で行う、あるいは芸術行為を生活の一部として行うというのが彼らの主張だった。日本からは一柳慧とオノ・ヨーコ、小杉武久、刀根康尚、ヨシ・ワダなどが参加した。

自身も1950年代始めからアンフォルメルなどの前衛美術家と交流した理解者であった草月流家元・勅使河原蒼風は、58年に前衛芸術の拠点となる草月アートセンターを創設した。ここでモダン・ジャズ研究、実験音楽、実験映画の紹介、暗黒舞踏などの画期的な試みが多数行われた。

62年、ケージはピアニストのデヴィッド・チュードアとともに来日。草月アートセンターを皮切りに、日本各地で7回の公演が行われた。64年には、マース・カニングハム舞踊団が招かれ、音楽をケージとチュードアが行った。

ケージが行った演奏は音楽自体の概念を根底から覆した。「前衛」を自認してきた作家たちは、ケージを拒絶し前衛をあきらめた人と、受容し刺激を受けた人に二分された。これが日本におけるジョン・ケージ・ショックである。

ヨーロッパではすでにシュトックハウゼンの電子音楽がロックに影響を及ぼし ていた。後のクラウト・ロックの発展もこの流れである。アメリカではフラワー・ムーブメントが起こり、ラ・モンテ・ヤング、テリー・ライリー などのミニマル・ミュージックが、サイケデリック・ シーンに大きく影響した。後にベルベット・アンダーグラウンドに移ったジョ ン・ケールも、ラモンテと一緒に活動していた。

日本では、高度経済成長に歩調を合わせるように音楽の領域が拡大していった。特に一柳慧は、芸術家たちとの交流が広く、落語、演歌、ロックをコラージュし た「東京1969」は現在も有名である。また小杉武久は帰国後、タージ・マハル旅行団を結成。当時の実験的即興演奏の発展の中でも独特な存在であった。

1970年の大阪万博は60年代前衛芸術の総決算であったが、経済の下降、社会問題の顕在化などとともに日本の進歩主義的ユートピア思考は色あせていった。現代音楽で行われた実験は、「前衛=新奇なネタ」という勘違いも手伝って衰退した。

ケージの音楽も同じで、70年代中期以降の作品は、思想こそ変わらないものの社会を突き刺す鋭さは失せ、耳になじむものになってしまった。しかし60年代初頭のグラフィック作品、特に本人が行った極めて過激な演奏というのは、実は録音がきわめて少なく、ケージがもたらした「本当の衝撃」をあらためて聴いてみれば、それは今でも色褪せていない。

というのが酒井氏の約90分にわたる解説と作品紹介だった。

ケージが20世紀以降の音楽に与えた影響は計り知れない。いや音楽だけでなく、美術、パフォーマンス、インスタレーション、思想、美学も彼の出現以降、変容してしまった。その存在は友人であったマルセル・デュシャンにも匹敵する。とくに演奏家が何もしない「4分33秒」という「曲」は、西洋音楽の歴史に一つの極を刻み付け、いまだに論議が絶えない。そうは言っても本当に彼の音楽、作曲がどのようなものであったか、自分の耳と意志で確かめている人は多く無いようだ。
 (ONNYK記)

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by ma.blues | 2012-11-08 18:52 | ライブ報告 | Comments(0)