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被災地で・・・・・

被災地の病院で亡くなった方がすでに56人になったという。
ガスも水道も通っていない病院も多い。
医薬品の不足も目に余る。
半数以上の病院が通常業務が出来ない状態。
スタッフのほとんどを失った病院もある。
震災後、二週間が経とうとしているのにいまだにこのような状態だ。

これでは、避難場所で具合の悪くなった人が医療をまともに受けられる筈もない。
重症の入院患者などは随時、自衛隊によって他の病院へ搬送されてはいる。
しかし、施設自体が機能しない病院が多いため、ある程度機材が完備されている病院へ患者が殺到して、その病院が十分に機能しなくなったりしている。

かねてより、僻地医療・離島医療に関して非常な疑問を持っていた。
医師やスタッフの不足のみならず、ドクターヘリの配備さえも考慮されない。
さらに「医師不足」との理由で廃院になったり、ベッド数を減らされている病院も多い。
こうした弱者医療に対する意識の希薄さによる国・県の医療体制は、今回の震災のような場合まったくと言っていいほど機能しなくなるのだ。

どれほど、現場の人間が頑張ったところで限界がある。
現在の状況は震災が起こった時点から想像出来たことであり、即座に支援体制を組織する必要があった筈だ。
「誰も体験したことのない未曾有の震災」
だから、支援体制を組み上げるのに苦労している、手間取っている。
確かにそうかもしれない。
しかし、いつまでもそんなことを言っているのではなく、最優先で病院を救うことを考えなければならない。

県単位での対応にはかなり限界がある。
国によって現地の医療体制を整える機関を作り、全国から災害医療に詳しいスタッフを集めて現地入りさせるべきだろう。
そして、病院へのインフラの整備と医薬品や燃料の配送を急がなければならない。

支援にもおのずと優先順位が生まれる。
管理することを優先するのではなく、弱い者をまず救う思想性を持つかどうかが今問われている。

by ma.blues | 2011-03-24 22:31 | 東日本大震災  

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