アヴァンギャルドな夜・・・ドウシマスシンフォニアのライブ
管楽器がチューバ、ユーフォニューム、アルトサックス、ソプラノサックスと四本。
それにシンセサイザーとパーカッションが加わり、指揮者がいるというミニオーケストラスタイル。
狭い店内がなおさら狭く感じるライブでした。
彼らの演奏スタイルは言わばアヴァンギャルド。
そう言って片付けてしまっていいものかどうか分かりませんが、それ以外に言葉が思い浮かびませんので。
即興でやるのかな?と思っていたのですが、曲の構成を作って来ていました。
フリーキーなのですが構成がありますから全面的にフリーというわけではなく、決めのフレーズなども用意してきていました。
したがって、比較的聴きやすい感じの演奏になりました。
また、ヴォイスを音として捉え、メンバーが語る落語をサンプリングしその場でリフレインさせるという手法も取り入れ、それに管楽器とパーカッションをかぶせていました。
確かに声は人間が作り出すことが出来、コントロール出来る音です。
それは一般的に「歌」として利用されますが、単純に「音」として扱うことも可能なわけですし、そのことで楽器を使わなくても一種の音楽を構成していくことも可能なのです。
ヴォイスを音として扱う手法は古くから行なわれていますが、効果的に利用するのはなかなか難しいと思います。
今回はサンプリングがうまくいかなくて、不発気味でしたがそのイメージは伝わったのではないでしょうか。
声に限らず、あらゆる物を「音」として利用しようという試みは、セル版をうならせたり、昔懐かしい洗濯板(ウォッシュボード)を使ったり、小銭を金属のボールに投げ込んだり、様々に行なわれました。
彼らのような演奏(部分的にはパフォーマンス)をする人たちは盛岡では少ないと思いますが、それだけに貴重なメンバーであることは確かです。
アヴァンギャルドは「分かりにくい」とか言われますが、分かろうとする必要性はないと思います。
「何をしたいのか?」ではなく「何をしているか?」と観たり聴いたりすればいいのだと思います。
店が広ければ演劇とドッキングさせた形でやってみたいのですが・・・
まぁ、出来る範囲でやっていきます。
by ma.blues | 2011-11-15 19:56 | ライブ報告