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さようなら原発10万人集会に17万人が!・・・しかし・・・

16日、東京の代々木公園で行なわれた「さようなら原発10万人集会」には推定17万人もの人々が集まった。
呼びかけ人の一人である大江健三郎は集めている1000万人署名のうち、集まった約750万筆の署名を野田首相に提出した翌日に大飯原発の再稼働がなされたことを憤り「私たちは侮辱されている」と発言。また瀬戸内寂聴は「言うことを聞かない相手でもあきらめずに言い続けましょう」と呼びかけた。
そして、坂本龍一は「電気のためにどうして命をかけなければならないのか」と訴えた。
この人数の集まりは大飯原発再稼働に反対する市民のうねりが確実なものとなって来ていることを示しているだろう。

しかし、こうした行動の陰で政府は「新たなエネルギー/環境対策」に関する意見聴取会を14日のさいたまを皮切りに矢継ぎ早やに行なっている。
翌15日には東北電力管内の仙台市で聴取会。
原発の依存度を2030年までにどうするか?が焦点の聴取会だが、0%、15%、20~25%の3パターンに分け、それぞれの賛同者が3名ずつ意見を述べるというものである。
ここでは20~25%賛同の発言者の中に東北電力幹部がおり、他の二名は首都圏在住でうち一名は東北電力OB、さらに15%賛同者の中にも首都圏在住のものが含まれていた。
当然、やらせを追及する声が上がったが、細野環境相は「アトランダムに選出しているのでやらせはあり得ない」などと発言。会場は騒然となった。
さらに、その翌日16日には中部電力管内の名古屋で開かれたが、ここでも中部電力社員が原発推進の発言、20~25%賛同者の中にはこの他に原子力関連企業の社員が含まれていた。

二会場、発言者18名のうち4名が電力、原子力関連企業の人間というのはどうなんだ?
どの会場でも0%を支持する人間が多いにも関わらず単純に3名ずつ割りふるというやり方からして、すでにやらせと言えるだろうが、いけしゃあしゃあと電力の社員に発言させるなどは言語道断である。
また、出席者から政府への質問はいっさい受け付けられなかった。

広告代理店に仕込みを任せてやっているのだから、そうなるのが当たり前と言えば当たり前だが、あまりにも露骨なやり方だ。

これは原発立地の際に周辺住民などへ公開ヒアリングを行なった際にもやられた手法である。
結局、「これだけ国民から意見を聞く機会を作りましたよ」というアリバイ作りでしかない。
おそらく、彼らの目論みは0%と25%の間を取って15%依存の方向にしたいのであろう。
なぜなら、15%依存の項目の中には「2基の原発を新設」が含まれているからだ。
つまり、現在より依存%を下げても原発は推進して行こうというものなのだ。

野田政権は矢継ぎ早やに様々な法案を国会通過させようとしている。
何十万人集まった反原発集会の声も彼らにとっては「馬耳東風」
無視し続け、とにかく法案を通すことだけを考えている。
民主、自民、公明という超野合連立が成立している以上、ほとんどの法案はろくな審議も無く国会を通過して行くであろう。
それらのほぼすべてが経済界にとって都合の良いものばかりである。

反原発の声はすなわち国政批判であることを彼らは理解しようとはしない。
いや、分かっても無視し続けるだけであろう。

マスメディアの偏向もどうしようもないものだ。
福島の人間に電力料金値上げの問題を質問する際、真っ先に出た言葉が「電力不足についてはどう考えますか?」である。
電力会社、経済界の腰巾着と成り下がったマスメディアに期待するものは何も無いが、彼らがどうしても無視出来ない状況が生まれた時にどう対応してくるのか見ものである。

なお、東電の料金値上げに関する公聴会はたった二回行なわれただけで終了。
出席者の募集はわずか10日間だった。
これで、利用者の意見を聞いたとは片腹痛い。
東電値上げ、経産省の公聴会終了 反対踏まえ料金査定へ(朝日新聞)

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by ma.blues | 2012-07-17 18:34 | 原子力関連  

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