バタバタと動いていて昨日はニュースを見ていなかった。
フォーククルセイダーズ、サディスティック・ミカバンドと
日本音楽界の先頭を走り続けていた彼は
60年代後半から70年代においてもっともポップな存在だった。
その後、音楽プロデューサーとして活動を続けていたが
多くのミュージシャンに影響を与え常に新しい音楽を創造することを目指していた。
「やりたいことがなくなった」と言う反面、
「やりたい音楽をうまく作れない」とも周りに漏らしていたという。
相矛盾するこの二つの言葉に彼の苦悩を感じることを出来るが
多くの関係者にサインを送っていたというから
何とかならなかったものか?と思ってしまう。
同時代的に彼の音楽を聴いて来た人間としては
やはり、寂しさとやるせなさを感じてしまうのだ。
忌野清志郎の死に続いて加藤和彦、
「あの時代」を駆け抜けて来た二つの才能が消えてしまったことは
時代の終わりを意味するのか?
あるいは新しい時代の始まりを示唆しているのか?
自殺という手段を採った加藤和彦。
「自殺は彼には似合わない」
そんな言葉も聞こえるが似合わない人間ほど自殺してしてしまう。
そんな場面を何度も見て来た自分としては
彼の死が仮に発作的なものであったにせよ、常に死を意識して生きていたのだろうと思う。
少なくとも、ここ数年はそうだったのだろう。
年間3万人を超える自殺大国日本。
才能豊かな若い人間にも自殺者が多い現実をどう変えて行けるのだろうか?
目的意識を持てない生き方をせざるを得ない国家を変えることは
果たして、可能なことなのだろうか?
いや、変えなくてはいけないのだろうが・・・・・・
▲ by ma.blues | 2009-10-18 20:54 | Comments(0)